パプリカにビタミンCが多く含まれていることはよく知られていますが、具体的にどれくらいの量なのか、そして赤パプリカと黄パプリカの違いは何なのでしょうか。
また、ビタミンCは熱に弱いとされていますが、パプリカの場合はビタミンCは壊れにくいとされています。
本記事では、そんなパプリカに含まれるビタミンCの秘密に迫ります。
おすすめの調理方法や保存方法についても解説していますのでぜひ最後までご覧ください。
パプリカはどんな野菜?

パプリカはナス科トウガラシ属の植物です。色鮮やかで、苦味や青臭さが無く、甘みが特徴的です。
赤はカプサンチン、黄色はカロテノイドなど色素の含有量によってパプリカの色が変わってきます。
栄養価も高く、特にビタミンCが豊富に含まれていることで知られています。
パプリカの栄養成分

パプリカは特にビタミンCが豊富で含有量は100g当たり約170mgとピーマンの2倍以上にも及び、レモンをも上回ります。
カロテノイドの一種で抗酸化物質であるβ-カロテンも多く含まれており、100g中1100μgと豊富です。
他にもビタミンAやE、鉄分、食物繊維なども豊富で、アンチエイジングや美肌、免疫力向上など様々な効能が期待されています。
赤パプリカと黄パプリカのビタミンC含有量
赤パプリカと黄パプリカでビタミンCの量は変わる
赤パプリカと黄パプリカでは、ビタミンCの含有量に差があります。
一般に、赤パプリカは黄パプリカよりもビタミンCが豊富です。
赤パプリカのビタミンC含有量

赤パプリカは特にビタミンCが豊富で、100g当たり約170mgを含んでいます(参考: 日本食品標準成分表)。
例えば、ビタミンCが豊富で知られるブロッコリーは、100g当たり約140mgのビタミンCを含んでいます。
また、キウイフルーツは100g当たり約71mg、オレンジは100g当たり約53mgのビタミンCを含んでおり、これらの人気の果物や野菜と比較しても赤パプリカのビタミンC含有量の多さが際立ちます。
さらに、他の野菜との比較を見てみると、ピーマンは100g当たり約76mg、カリフラワーは100g当たり約53mgのビタミンCを含んでいます。
これらと比較しても、赤パプリカのビタミンC含有量は非常に高いことがわかります。
黄パプリカのビタミンC含有量

黄パプリカもビタミンCが豊富で、100g当たり約150mgのビタミンCが含まれています(参考: 日本食品標準成分表)。
赤パプリカほどではないですが十分な数値です。
パプリカは加熱してもビタミンCは壊れない?
ビタミンCは熱に弱いとされますが、パプリカの場合は組織が強く結合しており熱してもビタミンCは壊れにくいとされています。
加熱調理がビタミンCに与える影響は、調理方法や時間、温度によって異なります。
たとえば、蒸し調理や炒めものではビタミンCの損失は比較的少ないですが、長時間の煮込みや水での茹で調理ではビタミンCが溶け出しやすくなります(参考論文: https://cir.nii.ac.jp/crid/1390564238001187200)。
特に水に溶けやすい特性を持つビタミンCは、茹で汁に溶け出してしまうため、水での調理は避けると良いです。
そのため、ビタミンCの損失が少ない炒めものでの調理がいいでしょう。
パプリカは生で食べれる?保存方法は?
パプリカは生で食べることができます。
調理をしないことでビタミンCをそのままの状態で摂取することができます。
元々生で食べることを前提として作られているそうなので、胃腸への負担などもないかと思われます。
また保存方法は常温で問題はありません。ただし、長時間の放置や、より鮮度を保つためには冷蔵保存がいいでしょう。